私が住んでいる会津地方の郷土料理に、
「こづゆ」という汁物があります。

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こづゆは、
お正月やお祭り、冠婚葬祭など、
御祝儀、不祝儀どちらの席にも用いられます。



基本の材料は、
里芋、人参、糸こんにゃく、豆麩、キクラゲ、椎茸、干し貝柱、
などですが、
各家庭によって材料は様々。

うちでは、この基本の材料の他に、
タケノコ、ウド、ちくわ、なども入ります。



1センチ角程度に具材を切り揃え、
貝柱のダシで煮込みます。

東北は一般的に濃い味付けが好まれますが、
こづゆはあっさりした薄味。
それぞれの素材の味を感じることができるよう、
お醤油を使い、上品な薄味に仕上げます。



こづゆは、「手塩皿」と呼ばれる会津漆器でいただきます。

この「手塩皿」は、
こづゆを盛るための器で、
浅めの朱塗り椀。

汁物を入れるには、
ちょっぴり浅い器なんですが、
お客様が自分の好きな分量だけおかわりできるよう、
又、たくさん入った具がちゃんと見えるように、
浅めの器を使うそうです。



ちなみにこのこづゆ、
何杯でもおかわりして良いという習わしがあります笑い音符

なので、
「お客様が何杯でも自由におかわりできるように」と、
1日がかりで大きな鍋にたっぷり作ります。

こづゆは、
どんなにおかわりしても失礼にならないお料理なんですウインク
(まー、ステキ‥ラブキラキラ





こづゆを食べると、
会津の素朴さや温かさ、おもてなしの心などが、
伝わってくるような気がします笑顔



‥それって、
極上の食文化だと思いませんか?